大阪歴史博物館 なにわ歴史塾ブログ
大阪歴史博物館の2階なにわ歴史塾では、展示内容を深めていただくため、開架図書6,000冊、映像ソフト100本以上を用意して、皆さまのお越しをお待ちしております!

銀二貫

2階の休憩コーナーから窓の外を見ると
目の前にNHKさんの大きな宣伝のたれ幕があります。
「銀二貫」
現在放送中の時代劇です



「銀二貫」は昨年新しくできた賞、大阪の本屋と問屋が力を併せて、大阪のお客様にむけて絶対はずさない1冊を選んだ「Osaka Book One Project」の第1回受賞作です。
大阪あたりでの本屋さんでは平積み、ポスター、POPなど、どの本屋さんに行っても力を入れて宣伝、販売をされていたのでご存じの方も多いと思います。



内容はサクッとひと言でいうと大坂天満の寒天問屋を舞台に、主人公が厳しくもあたたかい人たちに囲まれ支えられながら成長していく・・・というお話ですが、個人的には大坂商人の心意気、やさしさ、お金の使い方のきれいさが印象的なお話でした。



「銀二貫」(高田郁著 幻冬舎 2009年)は
なにわ歴史塾の大阪コーナーに置いてあります。
ほんのり心をあたために来てください。



ここでトリビアをひとつ
2009年に発行された単行本の表紙はなんと
大阪歴史博物館の館蔵品
葛飾北斎 諸国名橋奇覧「摂州天満橋」

が使われています
これを聞いて何人の人が反応するのか疑問ですが、
「銀二貫」は歴博にゆかりがある本でもあります


20140520銀二貫2


栄原永遠男『聖武天皇と紫香楽宮』(敬文舎)

本書は、この4月に当館の館長に就任された栄原先生の最新作です。


聖武天皇と紫香楽宮 (日本歴史 私の最新講義)聖武天皇と紫香楽宮 (日本歴史 私の最新講義)
(2014/03)
栄原 永遠男

商品詳細を見る


聖武天皇は、天平12年から17年にかけて、平城京を振り出しに、恭仁宮、紫香楽宮、そして難波宮と移動してまわり、最後にまた平城京に戻りました。これまで「彷徨」と表現されることが多かったこの行動が、聖武天皇によって時には周到に準備・計画されたものであったことを明らかにしたのが本書です。

門外漢でも読み通せるようにいろいろと工夫がなされています。遅読の私でも一気に読むことができたので、それは成功しているように思います。謎を解き明かした時の著者の喜び・感動、壁にぶち当たったときに抱くなんともいえない思いなどが率直に吐露され、読者はそれに共感しながら、次第に叙述に引き込まれていきます。著者の喜び(古代史研究の醍醐味)が、知らず知らずのうちに読者の喜び(読書の喜び)に転換する装置が仕込まれている、そんな本です。

聖武天皇の大行幸や紫香楽宮について、現在どこまでわかってどこからわからないのか、問題の全体像・輪郭が示されています。SB13230とかSD6117といった考古学の調査報告書によく出てくる記号や番号の意味についての解説もあります。木簡に書かれている文字を判読したもの(釈文)を書き記す場合の約束ごとや、正倉院文書をあつかう際の約束事についての説明もあります。一般書でありながら、専門書でもあり、また初学者の入門書としても読めるという本なのです。

天平16年2月26日、難波宮を「皇都」とする勅が出されます。当館の10階展示場でも難波宮でこの勅を宣する儀礼が行われたと想定して、その様子を3面の大形スクリーンで放映しています。しかしこの時、かんじんの聖武天皇は難波宮にいなかったのです。本書冒頭で聖武天皇の行動が年表にまとめられています。これをみると、この二日前に聖武天皇は難波宮を「抜けだして」、紫香楽宮に行幸していたことがわかります。天皇が不在の宮が「皇都」と宣言されるという「奇妙」な出来事が起きているわけです。

しかも、この勅は元正太政天皇が出したとみる意見があり、著者もその意見に賛成しています。聖武天皇が出したとばかり思っていた私はびっくりです! そして、この勅が出たからといって「首都難波宮-副都恭仁宮となったかというと、私は、この考えは機械的すぎると思う」(302頁)というちょっと刺激的な一文もあります。

それでは、聖武天皇にとって難波宮とはどういう位置づけだったのでしょうか? 著者の考えは終章で簡単にまとめられています。より詳しくは6月29日の著者による講演会「聖武天皇と難波宮」で聞けるのではないかと期待しています。参加される方はぜひ一読をおすすめします。

大阪検定2014

7月6日(日)は「第6回 なにわなんでも大阪検定」が実施されます

今回のテーマは、「商都大阪の軌跡~誇るべき大阪の企業と企業家~」

そこで、なにわ歴史塾オリジナルの特集コーナーでは本日より
「大阪検定2014」(期間:5月14日(水)~7月7日(月))を設置しています




20140514大阪検定2014




ピックアップ図書はこちら(は当館学芸員も執筆)↓↓



・『大阪の問題集/第1~5回』 (創元社編集部編) 
・『大阪の教科書』 (創元社編集部編)
・『大阪の教科書[増補改訂版]』 (創元社編集部編)
・『大阪市の歴史』 (大阪市史編纂所)
・『町に住まう知恵』 (谷直樹著)
・『大阪府の歴史』 (藤本篤著/前田豊邦著/馬田綾子著/他)
・『大阪まち物語』 (なにわ物語研究会編)
・『図説大坂 天下の台所・大坂』 
・『大阪まち歩き』 (栗本智代著) 
・『近代大阪経済史』 (阿部武司著)
・『なにわ大阪食べものがたり』 (上野修三著)
・『日本の食生活全集/27』 (「日本の食生活全集 大阪」編集委員会編)
・『大阪城ふしぎ発見ウォーク[増補版]』 (北川央著)
・『大大阪モダン建築』 (高岡伸一編著/三木学編著) 
・『大阪の近代建築と企業文化』 
  (大阪府立文化情報センター編/新なにわ塾叢書企画委員会編)
・『大阪の電車青春物語』 (橋本雅夫著)
・『上方演芸大全』 (大阪府立上方演芸資料館(ワッハ上方)編)
・『大阪ことば事典』 (牧村史陽編)
・『大阪企業家ミュージアムガイドブック』 (大阪企業家ミュージアム編)
・『鳥井信治郎と佐治敬三物語』 (大阪企業家ミュージアム[編])
・『五代友厚と企業家精神』 (大阪企業家ミュージアム[編])
・『はじまりは大阪にあり』 (井上理津子著)
・『大阪春秋/第154号(第42巻第1号)』 




申し込み期間は5月28日(水)までなので、興味を持った方はお早めに!
試験直前のこの時期に役立つ公式テキストや参考図書を取りそろえているので、ぜひご活用ください

プロフィール

大阪歴史博物館 なにわ歴史塾

Author:大阪歴史博物館 なにわ歴史塾
大阪歴史博物館2階「なにわ歴史塾」をもっと活用していただくために、さまざまな情報をお届けします!

最新記事

カテゴリ

くったりフレンズ時計

リンク

Flash Piano

RSSリンクの表示

検索フォーム

月別アーカイブ

QRコード

QR